美味しいナズナ、 ネンイナムル。
子供の頃、ナズナといえば
名前は ペンペン草で
ハート形の種入りのポケットと
小さい白い花が 咲いて
細い茎を ひとつひとつを 折って
ぐるぐる 回すと音がなる 野草
というイメージだったけど
韓国に来てからは そこへ
「おいしく食べられる草」
というのが 追加された。
初めて知ったときは
「へえ。こんな風に食べられるんだ」と
とても 不思議だったのだけど
食べてみてからは 美味しくて
毎年 自然と 食べるようになった。
もちろん、日本でも
七草粥の材料では知られているし
食べる人はいると思うけど
韓国のように そこまで日常では
あまり食べられない気がする。
( ちなみに韓国語で ナズナは
냉이 / ネンイ と言います。
なので 以下 ネンイになります。)
2月入って 韓国のマートへ行くと
新鮮コーナーに この ネンイが
山積みになって 売られているのを
よく見られるようになる。
地面から 生えてきて間もない
小さな葉っぱと 根っこの部分。
それを 分けてある袋で買ったり
じぶんが 欲しい分だけ袋に詰めて
グラムで計って買ったり。
わたしも 先日 お店で見かけたら
久しぶりに食べたいなーと思ったので
そのまま 買ってきて
ナムルにして 食べた。
こんな感じで
茹でて 味噌と胡麻油で
和えるだけの ナムルや
テンジャンチゲ(味噌のチゲ)に
入れて食べるのが好き。
茹でるのに 沸かしたお湯に
ネンイを入れると ほわわわわーと
一瞬で 鼻の先に 春が訪れる。
春だよー 春がきたよー と
脳が 草原のイメージを広げてゆく。
春の草の香りは
どうしてこんなに いい香りなのだろう。
(まだ 外には溶け残りの雪がちらほら)
ネンイは 冷たい土の中で
とても たくましく育った えらい草たち。
ビタミンB1、A、C などが 多いから
冬、人間の体に不足しがちな
ビタミンを補うのにも良いらしい。
わたしは 普段、散歩をしながら
土の上の草を観察するのが
好きなのだけど
この小さなネンイを探そうとしても
似た草がありすぎて 区別するのが
ほんとに難しい。。
いつも 探せたらいいのに。
探して 採って 食べてみたいのに。
と思うのだけど。。
そう簡単なことではないらしい。
上手に見分けて採っている人に
一度ちゃんと教えてもらいたい。
(毒草とか食べたら危ないからね)
そしてまた春が来れば
あんなに 探しても
見分けもつかなかった ネンイたちが
地面の所々から スクスクのびてきて
ここにいたよー と 顔を出す。
それを見たわたしはきっと
毎年恒例の苦笑いを浮かべて
こう言うと思う。
「なーんだ そこにいたの…」
おしまい
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